シャオミ、株価が36香港ドルから10香港ドルに急落

2022/09/23 15:15

スマートフォンメーカーのシャオミが株価を落としている。2021年初めには36香港ドル(662円)近くであったが、それから70%以上値下がりし10香港ドル(184円)となった。売上が市場の予想を下回って減少に転じたうえ、海外で中央銀行が利上げに踏み切ったことがその理由である。

スマホは投資家の間で稼ぎ所とは見られていない中、シャオミは粗利率が10%前後、売値も1000元前後で推移しており、ラインナップの高級化が望めない状態である。第二四半期は需要が落ち込み、株価下落につながっている。

これについて、玄甲基金のCEOである林佳義氏は、「各国の中央銀行が利上げしていることで技術関連銘柄などが伸びず、FRBはあと2、3回大幅利上げする見込み。また地政学面など様々な要因で市場リスクが高まっている。シャオミ自身もベース面や業界内における劣勢によりスマホ販売量が落ちて先行きも悪化している。ただし長期的に見れば需要は戻るだろう」と述べている。

2022年第二四半期、シャオミの売上高は前年同期比20.1%減の702億元(1.44兆円)で、補正後の純利益は同67.1%減の20.81億元(426億円)であり、スマホ出荷台数は同26.2%減の3910万台となっている。

信達証券のアナリスト・馮翠婷氏によると、2022年第二四半期、シャオミのスマホ関連の売上高は前年比28.5%減、前月比7.64%減となる423億元(8658億円)であり、スマホの出荷台数は前月比1.5%増の3910万台であった。中南米やアフリカなど海外で販売が好調であったうえ、ネットショッピングの特売セール「618」や為替レートの変動を受けて出荷が伸びたと見ている。

業界関係者は、スマホは買い替えのタイミングがこれまでの2年から3年前後に伸びており、販売増は期待できないと見ている。

(中国経済新聞)