成都、1日夜から事実上のロックダウン

2022/09/3 16:00

四川省成都市政府は9月1日正午前、同日午後6時から2100万人の全住民に「自宅待機」(理由がない場合は外出を禁止)を求める通知を出した。

発表から「自宅待機」の実施までわずか6時間しかなかったため、上海で起きた2カ月間の閉鎖による食糧不足の再来を恐れ、スーパーには食料の買い出しのために多くの人が押し寄せた。

成都市政府の発表では、「自宅待機」措置がいつ解除されるかについては言及されておらず、9月4日までの3日間にわたり新型コロナウイルスの大規模検査を実施することだけが伝えられた。

今年3月末から、上海は当初5日間の予定で人の移動を抑える「静態管理」を実施すると発表していたが、結局2カ月間続いた為、人々の政府に対する信頼は大きく損なわれてしまった。

成都市疾病預防控制中心緊急事務室主任の範双鳳氏は1日、成都市では8月12日から20件以上のクラスターが発生しており、特に錦江区での発生が最も深刻で、気温が高かったことで大勢の人がプールに集まり、マスクをつけられなかったことが原因だと指摘した。

四川省政府は、9月2日に四川省で新たに202人(74人は無症状)、うち成都市で155人(50人は無症状)が感染したと発表した。

成都市政府は「ロックダウン」という言葉は使わなかったが、政府が発行する特別な許可証がなければ、すべての車両が道路に出ることはできない状況だ。住民は近所への外出も禁止され、人口2120万人の成都は、上海に次ぐ最大の都市として、事実上のロックダウンを宣言したことになる。

(中国経済新聞)