恒大汽車、他社への吸収を否定 「新たな資本を導入」と表明

2022/08/19 20:08

中国で、自動車メーカー「恒大汽車」が政府の方針により他社に吸収されるとの情報が伝わった。また同社の天津工場が資材不足のため今日(8月18日)から操業を停止するという。天津工場は、同社初めてのモデルとなる「恒馳5」がラインオフして半年以上経過したが、これまでの生産台数はわずか200台程度となっている。

恒大汽車の劉永灼社長はこれらの情報について、「デマだ」と述べた。かねてから資本の導入に取り組んでおり、これまでに地方政府や複数の有力企業が投資の意向を示し、買収されることはないという。また、天津工場について、「順調に稼働し、恒馳5も着実に量産している。1800人以上の社員が現場で働いており、9月に量産し10月からの納入を目指す」と話している。

また劉社長は、「サプライヤーとは常日頃から意思を疎通させており、十分な協力体制を敷いている」とも述べている。

自動車メーカーとして上場した恒大汽車は前身が恒大健康で、2020年9月に現社名に改めている。2021年の決算発表が遅延したために今年4月1日から上場を停止され、すでに4か月余りが経過している。香港証券取引所は今年6月20日、再上場の条件として、「2021年の決算を発表し、監査時に指摘された事項をすべて修正すること」、「株主や投資家が評価しやすいように重要な情報はすべて公開すること」との内容を伝えている。

(中国経済新聞)