中国製の電池がヨーロッパに進出、BMWも導入

2022/08/19 08:00

中国の新エネ車用電池メーカー「億緯鋰能」(EVEエナジー)が、BMWのヨーロッパの電気自動車(EV)向けに大型の円筒形電池を供給すると伝えられた。これについてEVEエナジーの投資関係部門は、「すでに場所を確保しており、現在は生産ラインを建設中で、完工後に協議を済ませれば納入可能になる」と表明している。

また、世界最大の電池メーカーであるCATLも、2025年からBMWへ円筒形電池を供給するという。

さらにこの日、シャオミが自動車の製造でCATLの電池「麒麟」とBYDのブレードバッテリーの導入を決定したと伝えられた。車作りへの取り組みがかねてから注目されていたシャオミが、中国で1、2を争う車載電池メーカーの製品を導入することになる。社長兼CEOの雷軍氏によると、初めての車は2024年前半には量産を始めるとのことである。

今年6月末に発表されたCATLの最新の電池である「麒麟」は、5分間でホットスタート、10分間で急速充電を果たし、化学的構成やパックのサイズが同等の場合、電力容量はテスラの4680シリーズより13%多い。またブレードバッテリーはBYDの主力品であり、先ごろドイツのベルリンにあるテスラのギガファクトリーに納入されている。供給計画がEUの認可を取得しており、初の搭載車両となるModel Yが早ければ8月末にラインオフする。

現在、世界的に車の電気化が進むにつれて車載電池メーカーの競争も激しくなる傾向がみられる。急速に伸び行くこの市場で、「1人勝ち」だったCATLにBYDが強力なライバルとして名乗りを上げ、中創新航、国軒高科、欣旺達など中堅メーカーも取り組みを強化している。

(中国経済新聞)