定年ラッシュを迎える中国 毎年2000万人がリタイヤ

2022/07/21 14:30

中国は2022年から10年間、1960年代生まれの世代が年平均2000万人リタイヤするという、史上空前の「定年ラッシュ」を迎える。

1960年代初めのベビーブームに生まれた世代が、定年となる満60歳を迎え、また定年が一般職員は50歳、公務員は55歳と定められている女性も、1972年生まれが定年を迎える。

退職者数は各地域とも100万人を超え、北京市、江西省、内モンゴル自治区などは300万人以上、広東省は700万人以上、浙江省は915万人に達する。

国家統計局によると、1960年代は出生者数が2.39億人、1970年は2.17億近くに達していた。

この「定年ラッシュ」により、様々な面に影響が生じてくる。

まず、労働人口が大きく落ち込んでいく。毎年2000万人以上がリタイヤする中、新規の労働力はおよそ1700万-1800万人であり、この結果働き手が年に300-500万人減少していく。

それと年金問題である。退職者の増加で年金受給者が増える一方、新規の就業者数がその数に及ばないため、保険料の納付者が相対的に減っていくという、深刻なアンバランスに陥ることになる。

(中国経済新聞)