四川の娯楽施設が営業9日目で崩壊 大学受験に合格したばかりの少年が死亡

2022/07/19 12:06

16日の夜7時半頃、四川省逐寧市蓬渓県にある娯楽施設のプールが崩壊した。このビニールプールで遊んでいた観光客は、近くの河へ流され一人が死亡し七名がけがを負う事故となった。

この娯楽施設には、ビニールの滑り台や、ブランコ、メリーゴーランドとともに、120万リットルの水が入る巨大なビニールプールがある。子供は20元(約400円)で午後4時から22時まで遊べ、多くの観光客が訪れていた。しかし開業わずか9日で、大きな事故を引き起こしてしまった。 

死亡したのは大学入学試験を終えたばかりの少年で、広東の重点大学へ入学する予定だった。少年の両親は雲南省出身だが、長らく四川で仕事をしていた。両親はもともと少年が入学試験を終えたら、遊びに連れて行こうと考えていた。しかし水に入って一分で事故が起こるとは夢にも思わなかっただろう。事故発生後、少年を探す際に父親は河辺で小さな子供を、母親は若者をそれぞれ助けた。しかし30分が経ち息子をようやく見つけた時には、唇は真っ黒になり、救助も虚しく帰らぬ人となっていた。少年の母親は、「よその子供は助けたが、自分の子供は救えなかった」と話した。

この娯楽施設の設備はみな中古のもので、国道沿いに位置していることから交通安全上危険性を問う声をはじめ、スタッフの訓練不足、夜間の照明、経営に関する証明書の未取得などについ、以前より利用者から指摘があったという。事故の具体的な原因は現在調査中である。

(中国経済新聞)