EV売行き好調で充電スタンドへの投資が加速

2022/06/17 08:00

中国の新エネ車向けサービス業「能鏈智電」が6月13日、アメリカのナスダック上場を果たした。市場関係者によると、新エネ車の利用が増えるにつれて充電スタンドの需要も急増しているという。インフラ建設の基幹部分で安定成長を果たしている充電スタンドについて、資本の投入も加速し、今後10年間における投資額は1兆元(約20兆円)にのぼると見られている。

産業チェーンをトータルにつなぎ、充電スタンドの製造や運営のほか、自動車メーカーへのサービスも手掛ける能鏈智電は6月13日、中国の充電サービス会社として初めてナスダック上場を果たした。

能鏈智電は、2020年に3650万元だった売上高が2021年に433%も増えて1.6億元となり、中でもオンラインでのEV充電ソリューションサービスが1.53億元を占めている。一方で、赤字額が2020年の8220万元から2021年には2.523億元に増えている。

2021年末時点で、288の都市で合わせて29万台の充電スタンドを設けており、そのうち直流の急速充電スタンドは、中国全体の51%となる20万台以上である。また、2021年のEVへの充電量は、中国全体の公共充電量18%となる12.33億ワットである。

新エネ車が急速に普及しつつある中国では現在、充電設備の整備が急ピッチで進んでいる。

中国自動車工業協会が6月10日に発表したデータによると、2022年1月から5月までの新エネ車の生産台数は207.1万台、また売上台数は200.3万台で、ともに前年同期より2.1倍の増加である。

新エネ車を拡大していくうえで、充電スタンドや電力網などのインフラの整備が必要である。中国充電連盟によると、2022年1-5月に充電スタンド96.3万台が新規建設され、このうち公共スタンドは前年同期比で253.8%増加、また個人用のスタンドも同じく516.5%という急成長を遂げている。充電インフラは快調な足取りで整備が進んでいる。

(中国経済新聞)