宝武集団、粗鋼生産量が2年連続で世界一 2021年は1.2億トン

2022/06/9 14:23

中国最大の鉄鋼メーカーである国営の中国宝武鋼鉄集団は、2021年の粗鋼の生産量が前年比4.35%増の約1.2億トンで、2年連続で世界最大となった。

これは6月7日に世界鉄鋼協会(WSA)が発表した「世界の鉄鋼統計データ2022」によるものである。2位はルクセンブルクに本社のあるアルセロール・ミッタル(ArcelorMittal)で、2021年の生産量は7926万トンであった。

宝武集団は2020年に1.15億トンを生産し、それまで14年連続で王座を占めていたアルセロール・ミッタルを逆転して初めて世界トップに立った。(詳しくは財新網の『宝武集団、粗鋼生産量が初めて世界トップに』を参照)

WSAによると、2021年の全世界の粗鋼生産量は、前年比3.83%増の19.51億トンで、このうち中国が52.9%にあたる10.328億トンであった。WSAの登録各社の生産量合計は世界全体の85%前後を占める。

また2021年、全世界の鉄鋼の消費量は、グローバル経済の回復を受け前年より3.5%増えて18.34億トンであり、このうち中国が51.9%を占めた。WSAの予想では、2022年の世界需要はこれより0.4%増の18.402億トンとなっている。

宝武集団は、上海宝山鋼鉄集団と武漢鋼鉄の合併により2016年12月1日に設立され、2019年9月に馬鞍山鋼鉄と、また2020年8月には太原鋼鉄と合併し、2020年10月には中鋼集団に経営委託し、2020年12月に重慶鋼鉄の実質的支配会社となっている。

資本金は527.9億元で、資産規模は1兆141億元(約20.3兆円)である。

(中国経済新聞)