上海市政府が経済回復プログラムを発表、外資系企業の安定化を重視

2022/05/29 20:47

5月29日、上海市は新型コロナウイルスの予防と制御に関する記者会見を開き、上海市政府が「経済回復と活性化を加速するための上海市行動計画」を既に通達し、企業の生存問題を解決するために8つの分野と50の新政策を提案したことを発表した。

通達によると、「五険一金」(5つの保険と1つの積立金)や税金の延納、住宅家賃減免範囲の拡大、多方面にわたる企業への手数料・給付金の減免、税金の還付・減税の拡大、企業の雇用安定を支援する補助金の交付などの措置を実施し、難局を乗り切る必要があるとした。また、業務・生産再開のための「ホワイトリスト制度」を廃止し、6月1日からすべての企業が業務再開の申請を行えるようにすることも発表された。

上海政府の通達には、特に「外国投資と外国貿易を安定させるために、複数の措置を講じる」と明言されている。

また通達には、第一に、外資系企業の生産と操業の再開を支援することを提案しており、 重点外資系企業の作業・生産再開のサービスメカニズムの構築、専用の追跡サービスの実施、重点外資系企業の作業・生産再開、物流・輸送、コロナ対策資材などに関連する未解決問題の解決を支援し、外資系企業の発展予想を適切に安定化させるとしている。

第二に、大型外資プロジェクトの円滑な進行を確保し、大型外資プロジェクトのオンラインサービスシステムの起動、市と区を連携して交渉中、契約中、建設中のプロジェクトが一日も早く操業を再開できるよう専用の追跡サービスを実施する。また、いくつかの大型プロジェクトの早期立ち上げに積極的に取り組み、多国籍企業が上海に地域本部や外資系研究開発センターを設置することを支援する。

第三に、外資系貿易会社の信用安定に注力する。外資系企業幹部との対面コミュニケーションを強化し、多国籍企業幹部とのテレビ会議を通じて、上海市の新型コロナウイルス状況や防止策を率先して紹介し、外資系企業の意見や提案を十分に聞き、定期的に協議と問題解決のメカニズムを構築する。また外資系企業の問題解決を助け、本社企業への訪問やコミュニケーションを増やし、外資系企業からの信頼回復に尽力する。加えて、上海に拠点を置く外資系企業の外国人従業員とその家族、重要な事業活動を行うグローバル企業幹部や専門技術スタッフ、外資系貿易会社の海外重要顧客の中国への招聘や出入国手続きをスムーズにすることが重要である。

(中国経済新聞)