中国人登山家、エベレスト登頂前に死亡

2023/05/22 16:10

ネパールで現地時間5月18日の朝、中国の貴州省出身で52歳の陳学斌(Chen Xuebin)さんが、ネパール側の南壁から世界最高峰エベレスト山の登頂を目指して海抜8000メートル以上へアタックしていた際に死亡した。

消息筋によると、陳さんはネパール8K Expedition Pvt Ltd所属の国際登山隊のメンバーであった。現地の報道では、陳さんはゴーグルを交換している最中で、「死のゾーン」で酸素ボンベを投げ捨てたという。「その後に倒れた」とのことである。

また別の報道では、8K Expeditionsの職員の話として、今回出発した部隊のうち中国人が6人おり、他の5人はすでに登頂に成功して下山していたという。陳さんは、その数日前に別の小さな頂上を目指していた際も身体に特に異常はなく、オーソドックスである南壁からの登攀コースをたどり、途中なだれや地滑りなどの自然災害もなかった。

5月17日午前にはモルドバ人1人が南壁で死亡したとの情報もあり、この春のシーズンでエベレストのネパール側での死亡者数は6人となっている。

ネパール観光局登山課のKhatiwada課長によると、このモルドバ人は頂上へアタックしていた際に体調を崩し、キャンプ4で呼吸が止まったという。遺体はベースキャンプに運んだ後に首都のカトマンズに移送されるとのことである。

エベレストでは、5月16日夜に、ごみの整理にあたっていたネパール軍のシェルパ1人が頂上からの下山中に死亡している。また4月12日にはクンブ氷河でなだれが発生しネパール人のシェルパ3人が死亡、5月2日にはアメリカ人の医師がキャンプ2で死亡している。

(中国経済新聞)