中国、2022年の平均賃金を発表 最高はIT業、不動産は前年比マイナス

2023/05/13 17:23

中国国家統計局は5月9日、2022年の都市部就業者の平均賃金に関するデータを発表した。

この中で、公的機関の就業者の年間賃金は平均114029元(約221万円)であった。業種別で高かったのは情報通信・ソフトウェア・情報技術サービス業であり、伸び率では金融業が前年比15.6%増で、情報通信・ソフトウェア・情報技術サービス業を逆転しトップに立った。

また民間企業の賃金は年平均65237元(約126万円)であり、業種別では金融業が前年比15.6%増と唯一の二桁成長を記録し伸び率トップを維持した。なお不動産業は、公的機関・民間企業ともに前年を下回った。

地域別に見た賃金水準は、過去2年間と同じく官・民とも東部が高く東北部が低くかったが、伸び率は2021年とは異なり、いずれも中部が最も低かった。

国家統計局人口で就業統計部門のリーダーである王萍萍(Wang Pingping)氏は、「業種別に見た2022年の平均賃金は、公的機関・民間企業ともに上位3位が技術系業種である情報通信・ソフトウェア・情報技術サービス業、金融業、科学研究・技術サービス業となっている。これらはいずれも、過去のデータを見てもかなりの賃金水準を維持している」と述べている。

また4位以下については、公的機関では宿泊・飲食業、農林・牧畜・漁業、市民サービス・修理その他サービス業の順で、民間企業では農林・牧畜・漁業、治水・環境・公共設備管理業、宿泊・飲食業の順となっている。

王氏は、「上位3位とそれに続く3業種は前年と同じであった。また業種別に見た賃金格差は、公的機関では4.08倍、民間企業では2.91倍となっている」と述べている。

(中国経済新聞)