中国でオミクロン亜系統2種類の同時感染者を発見

2023/03/21 21:40

中国の疾病コントロールセンターが3月17日に発表した週間報告(China CDC weekly)によると、重慶市で、腫瘍の患者がともにオミクロンの亜系統であるBA.5.2.48とBF.7.14に同時感染したという。

これによると、2023年2月14日に重慶医科大学第三付属病院で報告された検体から、Omicron株の合併感染が検出された。

この検体は重慶市雲陽県に住む67歳の女性のもので、悪性腫瘍で過去6か月間に化学療法や放射線治療、標的療法などが施されていたことが2023年2月7日に確認された。

2023年1月28日と2月7日に呼吸器官から採取された検体がYB20230158およびYB20230202と称され、この2つでオミクロンの変異株であるBA.5.2.48やBF.7.14と別の系統が形成された。変位点の分析によりいずれもBA.5.2.48やBF.7.14の遺伝子座が含まれており、同時感染したことが分かった。

感染科の専門家によると、2種類のオミクロン変異株の同時感染は滅多にないが、免疫機能が低下した場合はあり得るという。今回の重慶の患者はさほど深刻な病状ではないので、仮に同時感染しても病情は悪化しないものとも見られる。ただしこの専門家は、現段階では免疫低下者に十分注意して対策を講じる必要であるとも述べている。

(中国経済新聞)