スマホメーカー・シャオミの自動車部門トップが退社 新旧メーカー間の人材一体化進まず

2023/02/24 23:30

2月21日、スマートフォンメーカー「シャオミ」で自動車の営業部門長を務めていた周銒氏が数週間前に退社したと伝えられた。以前に上汽GM五菱販売で副総経理を務めていた周氏は、2022年8月にシャオミに入社し、雷軍社長のもとで営業部門のトップとなっていた。

シャオミは、2021年3月に自動車の製造を手掛けると発表し、0から1までのステップ完成としてわずか3年後の2024年上半期までの量産化を目指している。このため急ピッチで人材を集めており、今年2月9日の社内投資家デーで雷社長が、「2022年は自動車など新たな事業について、スタートアップとしては自動車メーカーの3倍以上となる30億元(約584.9億円)以上をつぎ込み、開発スタッフを2300人以上とした」と述べている。

自動車業界について、IT系であるシャオミ、バイドゥなど他業種からの参入により、従来から存在する各社との人材の移動が加速している。また蔚来(NIO)、理想(Li Auto)、小鵬(Xiaopeng)などの新勢力が相次ぎ調整段階に入った上、従来の各社がソフトウェアや顧客サービスなどのスキルを形成し始めたことで、IT系、新勢力、従来各社の間で人の動きが活発化している。

新旧各社の経営幹部層におけるこのような人の動きについて、中国乗用車市場情報連席会の崔東樹(Cui Dongshu)事務局長は、業界の流れとして正しい選択だと見ている。「従来メーカーと新勢力はそれぞれ長所や欠点があって、まじりあっていくのは自然の流れだ。特に新規メーカーはマーケットのルールに詳しくないので、従来メーカーの幹部を取り込めばそれらがよりよく把握できるようになる」と述べている。

(中国経済新聞)